メトトレキサート・リウマトレックスの注射版!メトジェクトについて徹底解説!

リウマチナースのおしゃべりコラム

突然ですが、こちらをご覧ください!

こちらはメトジェクトという注射になります。

タイトルにもあるように、メトトレキサート・リウマトレックスの注射版です。

注射版って、飲み薬と何が違うの?

と思われる方もいらっしゃると思います。

今回は、メトジェクトについてお話していきますよー!

まずは、軽くメトジェクトについて説明を。

メトジェクトは、ドイツのmedac GmbH(メダック社)によって開発されました。

2002年にスウェーデンで初めて承認されて以降、ヨーロッパを中心に49か国で承認され、実際の現場で使用されています。

 日本では、シリンジ製剤が2022年9月に、ペン型自動注入器製剤(メトジェクト皮下注ペン)が2024年2月に製造販売承認を取得し、同年5月から販売されています。 

中に入っている黄色の薬液は、メトトレキサート。 錠剤のものと同じ薬が注射の中に入っています。

気になる効果は、といいますと。

錠剤のメトトレキサートと同等の有効性があると、臨床試験で発表されています。

では注射を使うメリットはなんでしょうか?

メトジェクトは、皮下注射を行い、投与します。

内服薬と違い、皮下注射では、胃や腸といった消化管を通りません。

皮下注射は、皮膚の下にある脂肪に注入し、毛細血管やリンパ管から吸収され、全身に薬液を運んでくれます。

そのため、メトジェクトを注射で打つと、吐き気が起こりにくい、と言われています。

メトトレキサートを飲んでいると、吐き気がする方、いらっしゃいませんか?

そのお悩み、メトジェクトで解決するかもしれません。

他にも、

  • 肝臓への負担が少ない。(肝機能障害が起こりにくい)
  • 投与量が増すに連れて、効果が得られやすい。(臨床試験上、約1.5倍)

といったメリットがあります。

え?注射の方が良くない?

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

最大にして最難関のデメリットは、自分自身で注射する、もしくは1週間に1度は病院に通院しなければならない、という点です。

自分自身に注射をするというのは、なかなか高いハードルかもしれません…。

ただ、メトジェクトの薬液は量が少なく、注入する時の痛みもあまり感じられないという声が多くあります。

ハードルを越えてみるか、もしくは通院で注射をするかは、かかりつけの病院でご相談してみてくださいね。

最後に、メトトレキサート(リウマトレックス)とメトジェクトの薬価の違いをご覧ください。

商品名用量薬価
メトジェクトシリンジ
(皮下注射)
7.5mg1,752円
メトジェクトシリンジ
(皮下注射)
10mg2,124円
メトジェクトシリンジ
(皮下注射)
12.5mg2,491円
メトジェクトシリンジ
(皮下注射)
15mg2,830円
商品名用量薬価
メトジェクトペン
(皮下注射)
7.5mg1,938円
メトジェクトペン
(皮下注射)
10mg2,310円
メトジェクトペン
(皮下注射)
12.5mg2,652円
メトジェクトペン
(皮下注射)
15mg2,972円
商品名用量薬価
メトトレキサート(錠剤)6mg262円
メトトレキサート(錠剤)8mg338円
メトトレキサート(錠剤)10mg436円
メトトレキサート(錠剤)12mg523円
メトトレキサート(錠剤)14mg610円
メトトレキサート(錠剤)16mg698円

用量別メトトレキサート薬価一覧 2024.4薬価改正

商品名用量薬価
リウマトレックス(錠剤)6mg397円
リウマトレックス(錠剤)8mg530円
リウマトレックス(錠剤)10mg662円
リウマトレックス(錠剤)12mg794円
リウマトレックス(錠剤)14mg927円
リウマトレックス(錠剤)16mg1,059円

メトトレキサート(飲み薬)を選ぶか、メトジェクト(皮下注射)を選ぶか。

ご自身のライフスタイルや苦手なこともあるかと思いますので、主治医とご相談くださいねー!

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