こんにちは!
竜マッチです。
今日も質問にお答えします!
マッチ先生、こんにちは。
生理前になると関節リウマチの痛みが悪化しているように感じます。
そうですね。
関節リウマチの痛みが生理前に悪化すると感じている患者さんは多いです。
なにか関係があるのでしょうか?
実は女性ホルモンと関節リウマチの症状の関係はとても深い関係にあるのです。
女性の場合、月経周期に伴ってエストロゲンの分泌量が変化します。それによって、リウマチの症状の中でも、関節の痛みや疲れやすさ、だるさに影響を及ぼしている可能性があります。
(周産期医学; 41増刊号: 3, 2011)
エストロゲンは抗炎症作用と痛みを軽減する作用があります。エストロゲンのレベルが高い時期(例:妊娠中や月経周期の中間期)には関節の痛みや朝のこわばりが軽減したとする報告もあります。ですので、生理前のエストロゲンのレベルが下がる時期は、関節の痛みが悪化すると感じることがあるかもしれません。
月経前症候群(PMS)のひとつといえるかもしれませんね。
関節リウマチの症状と月経周期の関係:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6859063/
Relation of menstrual cycle phase to symptoms of rheumatoid arthritis.
Am J Med. 1983 Jun;74(6):957-60. doi: 10.1016/0002-9343(83)90789-1.
N S Latman
全身性エリテマトーデスでは、関節リウマチおよび線維筋痛症に比べ、月経周期において自己申告による再燃の程度が異なる:
Rheumatology, Volume 50, Issue 4, April 2011, Pages 703–708,
Self-reported flaring varies during the menstrual cycle in systemic lupus erythematosus compared with rheumatoid arthritis and fibromyalgia.
Kim Colangelo, Sara Haig, Ashley Bonner, Caleb Zelenietz, Janet Pope
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21115463/
女性ホルモンの補充(低用量ピル)が関節リウマチの痛みを改善するという報告もあります。
トシリズマブとcsDMARDによる治療を受けた関節リウマチ患者における女性の生殖状態と外因性ホルモンの使用状況:
Rheumatology, Volume 62, Issue 2, February 2023, Pages 583–595
Female reproductive status and exogenous sex hormone use in rheumatoid arthritis patients treated with tocilizumab and csDMARDs.
Dala N Daraghmeh, Ashley M Hopkins, Catherine King, Ahmad Y Abuhelwa, Mihir D Wechalekar, Susanna M Proudman, Michael J Sorich, Michael D Wiese
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35731132/