リウマチに起こるいろいろな症状

関節リウマチのいろいろな症状について 原田先生のリウマチコラム

関節リウマチは実は全身の病気であり、関節の腫れ以外にも様々な症状を起こします。
「え、これもリウマチの症状だったんですか!」と言われることも多いです。

全身に起こる症状

リウマチの勢いが強い時期には、微熱、体重が減る、だるさ、疲れがみられます。

関節の症状

腫れや痛み以外にも、朝のこわばりや腱鞘炎をおこします。リウマチが進行して骨の破壊が進むと、関節の変形がおこります。

症状が起きる関節は様々です。

手の指(第二関節、指の付け根)や手首、足の指の関節が多いですが、顎関節(耳の前)や股関節にも痛みが出ることがあります。

また、背骨にはリウマチの症状がおきにくいですが、首の一番上の環軸関節は炎症を起こして亜脱臼が起きることがあります。

関節以外の症状

リウマトイド結節

後頭部や肘、または関節の周りにぽこっと丸いふくらみができることがあります。

痛みはありません。

間質性肺炎

肺が固くなり、空咳や息切れが起こることがあります。

咳や息切れなどの肺の症状は、薬の副作用や感染症でも起こることがあるので要注意です。

咳や息切れなどの肺の症状は、薬の副作用や感染症でも起こることがあるので要注意です。

悪性関節リウマチ

関節リウマチ患者さんの約0.6%で血管炎を合併することがあり、これを悪性関節リウマチ
といいます。全身の血管で炎症が起こり、様々な症状が起こります。

  • 目…強膜炎(目が赤くなる)、ブドウ膜炎
  • 肺…間質性肺炎(肺が固くなる)、胸膜炎(肺に水がたまったり痛んだりする)
  • 心臓…心筋梗塞、心不全
  • 腎臓…腎不全
  • 腸…腸間膜動脈血栓症、下痢
  • 皮膚…潰瘍、しびれ

二次性アミロイドーシス

リウマチの炎症が長く続くことで、アミロイドというタンパク質が体にたまることがあります。

腸にたまると下痢をおこし、心臓にたまると心不全、腎臓では腎不全の原因になります。

症状に悩む患者さんへ

これはリウマチとは関係ないかな?と思った症状でも、これらのサインである場合があります。

気になる症状はなんでも相談してください。

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