へバーデン結節とリウマチ関節の見分け方

リウマチ教室

指の第一関節が痛い…これってリウマチ?ヘバーデン結節との違いと治療法

「朝起きたとき、指の先がなんとなくこわばって動かしにくい……」

「最近、指の第一関節がぷっくり腫れてきて、何かにぶつかると飛び上がるほど痛い……」

そんな症状が続くと、「もしかしてリウマチ?」と不安になってしまいますよね。ですが、どうぞ一人で抱え込まないでください。

実は、指の第一関節(爪に一番近い関節)に痛みや腫れ、変形が出る場合、その多くは「ヘバーデン結節」という病気です。今回は、混同されやすい「関節リウマチ」との違いや、当院で行っている治療アプローチについて分かりやすくお話ししていきます。


1. ヘバーデン結節と関節リウマチの違い

まずは、ご自身の症状がどちらに近いか、下の比較表でチェックしてみましょう。

比較項目ヘバーデン結節プシャール結節関節リウマチ
主な場所第一関節(指の先端)・第二関節プシャール結節(PIP関節)第二関節、指の付け根、手首
腫れ方硬い(骨が突き出す感じ)柔らかい(ぶよぶよ腫れる)
こわばり朝、少し動かしにくい程度朝、1時間以上動かしにくい
全身症状なし(指のみ)微熱、倦怠感、食欲不振など
発症年齢40代以降の女性に多い30〜50代(幅広い年齢層)

ヘバーデン結節の主な症状は、爪のすぐ下にある「第一関節(DIP関節)」に現れます。

対して、関節リウマチが第一関節に出ることは稀です。多くは「第二関節(PIP関節)」や「指の付け根(MP関節)」、あるいは「手首(手関節)」が痛みます。また、リウマチは左右対称に症状が出やすいという特徴もあります。

第二関節の腫れについて

ヘバーデン結節と同じ変形性関節症の病態が、第二関節に現れることもあります。これは「ブシャール結節」と呼ばれます。

そのため、第二関節(PIP関節)が腫れているだけでは、ブシャール結節なのか関節リウマチなのか、判別が難しい場合があります。

しかし、指の付け根(MP関節)や手首(手関節)にも痛みや炎症がある場合は、関節リウマチの可能性が非常に高くなります。

触った感覚(質感の違い)

ヘバーデン結節(およびブシャール結節)は骨そのものが変形するため、触ると「ゴツゴツと硬い」のが特徴です。

関節リウマチは、関節を包む「滑膜(かつまく)」が炎症で腫れるため、触ると「ぶよぶよと柔らかい」感じがします。

全身への影響

ヘバーデン結節は局所的な変化なので、熱が出たり体がだるくなったりすることはありません。

関節リウマチは全身疾患なので、指の痛みだけでなく、体が重い、微熱が続くといった症状を伴うことがあります。


2. 「ただの使いすぎ」で済ませないために

「リウマチではないから命に別状はない」と言われることも多いヘバーデン結節ですが、実は注意が必要なケースもあります。

  • リウマチが隠れている可能性: ヘバーデンだと思っていても、実はリウマチが隠れていたりリウマチが混じっているケースがあることがあります。
  • 激しい痛みと変形: 炎症が強い時期を放置すると、10年20年という単位で見たときに、リウマチと変わらないレベルまで指が変形してしまうこともあります。
  • 炎症のコントロール: 炎症が強い時期に適切な処置を行うことで、痛みを和らげるだけでなく、長期的な変形の進行を緩やかにできる可能性があります。

当院ではへバーデン結節の治療方針はこちらです。

① 診断について

  • レントゲン・関節超音波(エコー)検査: エコーを用いることで、レントゲンでは映らない微細な炎症や血流反応をリアルタイムで評価します。
  • 血液検査: リウマチ因子やCCP抗体、炎症反応(CRP)などを調べ、リウマチや他の関節炎が隠れていないかを徹底的に除外診断します。

② 段階に応じた治療

  • 保存的療法: テーピングやサポーターによる固定、消炎鎮痛剤の処方
  • 局所抗炎症注射: エコーで強い炎症が確認された場合、ピンポイントでステロイド注射を行い、速やかに痛みを取り除きます。
  • 薬物療法の検討: 局所治療で改善せず、リウマチに近い性質(血清陰性リウマチ等)が疑われる場合には、適切な免疫調整薬の使用も検討します。

③ 生活習慣へのアドバイス

血管や軟骨の老化には、メタボリックシンドロームや脂質異常症も関わっていると言われています。当院では、指先だけでなく全身の健康維持(食事・運動)を通じた改善アドバイスも行っています。


「ただの使いすぎだろう」と我慢したり、逆に「もう治らない」と怖がったりする必要はありません。まずはご自分の指に何が起きているのか、一緒に確認することから始めてみませんか?

少しでも不安を感じたら、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

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