リウマチと妊娠の両立
希望を持って安心できる出産
リウマチだからと子どもを諦める必要はありません
医師が教える安全な妊活と治療
- リウマチが落ち着いている
- 妊娠可能な薬剤で治療中である
がクリアできれば、妊娠に臨むことが出来ます。
妊娠のためにはリウマチの病勢が落ち着いている必要があります
「この先妊娠を希望しているのに、こんなに強い薬を使っていいんでしょうか」と聞かれることがあります。また、今後妊娠したいので…と治療を受けず、ずっと痛みを我慢している方にも出会ったことがあります。
しかし、リウマチの病勢が強い患者さん、またプレドニゾロン(ステロイド)を7.5㎎以上内服している患者さん、NSAIDs(ロキソニン®など)内服中の患者さんでは妊娠率が低下することが報告されています。
まずは薬をしっかりと使って治療をし、リウマチの病勢を抑えることが妊娠のために重要です。また、強い痛みの中では子育ても大変になってしまいます。
当院では早期に、具体的に言うと半年以内の寛解を目指して治療を行っています。
プレコンセプションケア
プレコンセプションケアとは妊娠前ヘルスケアのことで、将来の妊娠を考えて女性やカップルが自分の生活や健康に向き合い、計画的に妊娠をすることです。
リウマチ治療と並行して、ご自身でもできることがあります。
妊活中・妊娠中に使用できる薬剤
生物学的製剤のうち、エタネルセプト(エンブレル®)、セルトリズマブペゴル(シムジア®)は胎盤移行性が低く妊娠中も使用することができます。内服薬では、サラゾスルファピリジン(アザルフィジン®)、タクロリムス(プログラフ®)は妊娠中も使用可能と考えられています。
妊活中・妊娠中に避けるべき薬剤
メトトレキサート・イグラチモド(ケアラム®)は催奇形性があります。
男女ともに、メトトレキサート内服中止後3カ月後から妊活を開始することができます。
JAK阻害薬(ゼルヤンツ®、オルミエント®など)は催奇形性があり使用できません。
プレドニゾロン(ステロイド)はかつて妊娠中のリウマチコントロールの基本薬剤と考えられていましたが、口唇口蓋裂の可能性がわずかながら上昇するという報告があります。また、血圧上昇、高血糖、高脂血症などの副作用があり、妊娠時特有の合併症を助長する恐れがあります。
NSAIDs(ロキソニン®など)は排卵障害をおこす可能性があり、また妊娠後期に使用すると、動脈管閉鎖などの恐れもあり、妊娠前から内服・外用剤の中止を検討し、アセトアミノフェン(カロナール®)での代用が望ましいです。
また、男性ではサラゾスルファピリジン(アザルフィジン®)内服中に可逆的な精子数減少や精子運動機能低下を示す場合もあり、精子の検査も検討されます。
避妊について
メトトレキサートは胎児の催奇形性が報告されているので、内服している間は確実な避妊が必要です。
コンドームでの避妊効果は十分ではなく、経口避妊薬(低用量ピル)の使用が望ましいです。低用量ピルが使えない場合は子宮内避妊器具の使用も検討されます。婦人科で相談してみてください。
妊娠がわかったら
まずは医師に相談してください。
妊娠中は39-90%の患者さんでリウマチは改善すると言われていますが、一方、TNFα阻害薬(エンブレル®やシムジア®)を妊娠判明時に中止すると大部分の患者さんは妊娠中に再燃しているという報告もあります。より良い方法を一緒に考えさせてください。
産後の生活
産後、38-90%の患者さんでリウマチが再燃すると報告されています。
ホルモンバランスの変化の影響に加えて、抱っこや授乳等で関節に負荷がかかることが原因の一つと考えられます。授乳中使用可能な薬剤を用いて治療を組み立てます。
関節に負担をかけない抱っこの仕方やお世話の工夫は以下のホームページも参考になります。
クリニック案内
本院は初診完全予約制です。
電話でのお問い合わせ
TEL.045-577-4623
受付時間 / 午前 10:00 - 13:00 午後 14:30 - 17:00
- クリニック名
- シーズンズ神奈川リウマチクリニック
- 所在地
- 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目4−17
新横浜千歳観光第2ビル 7階
(1F東急リバブル) - 電話番号
- 045-577-4623
- seasons.kanagawa@gmail.com
または
お問い合わせフォーム - 管理責任者
- 天本 藤緒
- 開院日
- 2023年7月1日
- 関連施設
- 東京リウマチクリニック
- サイトマップ
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治療に関するお問い合わせ
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